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全国SF緑化工法協会


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土と緑の研究所だより

土の緩衝作用についての実験

土はpHの上昇や低下を抑制するはたらきを持っているといわれています。この作用は、緩衝作用と呼ばれています。

SF緑化工法の植生基盤を使って、緩衝作用を見るための簡単な実験を行いました。

 

 実験方法

1)まず、AビーカーにSF緑化工法の植生基盤を100g入れ、蒸留水を250ml加え、よくかき混ぜた後、上澄み液のpHを測定しました。pHは6.3でした。

2)つぎに、Bビーカーに蒸留水250mlを入れ、pHを6.3に調整しました(土を入れたものと開始点を同じにするためです)。

3)Aビーカー、Bビーカーに塩酸を同量加え、それぞれのpH値を測定しました。この作業を順次行い8回繰り返しました。ビーカー中の塩酸濃度は次第に高くなります。

4)新しいAビーカー、Bビーカーを用意し、今度は水酸化ナトリウムを加え、それぞれのpH値を測定しました。これを7回繰り返し行いました。ビーカー中の水酸化ナトリウム濃度は次第に高くなります。

↑SF基盤を入れたAビーカーの上澄み液のpHを測定しています。 ↑蒸留水を入れたBビーカーのpHを測定しています。

 

◆ 実験結果

SF緑化工法の植生基盤の上澄み液と蒸留水のpHの変化を下図に示します。

グラフの中ほどが開始点のpH6.3です。開始点から左に行くにしたがって塩酸濃度が高くなり、開始点から右に行くにしたがって水酸化ナトリウム濃度が高くなります。

蒸留水に塩酸や水酸化ナトリウムを加えると、急激に酸性を示したり(pHの低下)、アルカリ性を示したり(pHの上昇)することがわかります。

一方、SF緑化工法の植生基盤の場合は、塩酸や水酸化ナトリウムを加えていっても中性の範囲を長く保っていて、酸性やアルカリ性に傾くのが大きく抑制されています。これが緩衝作用です。

このように、SF緑化工法の植生基盤には緩衝作用があることがわかりました。

 

では、なぜSF緑化工法の植生基盤には緩衝作用があるのでしょうか?

それは、SF緑化工法の植生基盤に粘土や腐植を多く含む自然の土が多く含まれているからです。

 

緩衝作用には、土の中の粘土や腐植のもつ電気が大きな役割を果たしていることが知られています。

しくみは大変複雑ですが、塩酸を加えた場合、
1)負の荷電をもつ粘土や腐植の周りの陽イオンと加えられた水素イオンがイオン交換し、外液のpH低下が抑制される。
2)粘土や腐植のpH依存荷電という性質により、外液のpHが低くなると水素イオンを引き寄せ、外液の水素イオンが消失してpHの低下が抑制される。

水酸化ナトリウムを加えた場合、粘土や腐植のpH依存荷電の性質により、結合していた水素イオンが外液に飛び出し、水酸化イオンと結合して水になるため、外液のpHの上昇が抑制される、ということです。

 

また、土の中の粘土や腐植は、緩衝作用のほかに、電気の力で養分を保持するというはたらきもします。

もし緑化基盤として、粘土や腐植をあまり多く含まない土を使っているとしたら、緩衝作用も養分保持力もないということになります。

SF緑化システムが「自然の表土」にこだわる理由の一つが、この粘土や腐植のはたらきです。

 

※この実験に使用したSF緑化工法の植生基材だけでなく、SF緑化システムすべての工法に粘土と腐植を多く含む自然の土が使われています。

※この実験方法と解説は、「岩田進午著『土のはたらき』家の光協会」等を参考にしました。

 

 

 
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