ふるさとの緑を復元したアイデア事例集
強酸性土壌の緑化 【TG緑化工法】 (株)エヌティーエス〈福島県〉
※(株)エヌティーエスが作成した資料および写真を全国SF緑化協会が編集して掲載しました。
福島市土湯温泉町内に新設された国道工事により、強酸性の切土法面が発生した。
地山の土質は、安達太良山系の火山砕屑流堆積物で火山性硫化物を含み、pH(H2O)4.7〜6.6、pH(H2O2)1.3〜1.5の強酸性土壌である。
強酸性土壌(酸性硫酸塩土壌)の植生工については、中和をはかる方法と酸化しないように閉じ込める方法が考えられる。
この考えに基づき、基盤層の中和をはかりつつ地山の酸化を抑制する遮断効果を期待し、TG緑化工法に炭酸カルシウムを混合した約5cmの生育基盤を造成した。その上に、種子層2cmを重ねて吹付造成した。
・・・TG緑化工法の特長として・・・
1.TG緑化工の客土材は、シルトおよび粘土を42〜50%含む埴壌土を主体としているため、粘土の有する電荷とその表面積の大きさにより、pHの低下を抑制する緩衝作用(粘土粒子がイオン交換を行い土壌溶液中のH+を吸着することで、土壌溶液中のH+濃度が低下する)がある。
2.種子層と基盤層を分けて施工することができる。種子層の下に炭酸カルシウムを混合した基盤層(t=5.0cm以上)を造成し、この層内で中和をはかることにより地山からの酸化を抑制して遮断し、種子層への酸の影響を緩和する効果がある。
3.TG緑化工法による生育基盤は、自然の表土に近い団粒構造を有しており根系がよく発達するため、地山へも進入して土壌を拡大できる特徴がある。
§ 施工方法
| 1.湧水処理 2.中和処理・・・消石灰を散布 3.基礎工・・・ラス金網張工 4.植生基材吹付 TG緑化工法は、種子層と基盤層を分けて施工することができる。 まず炭酸カルシウムを混合した基盤層を5cmの厚さで吹付け、その上に種子を混合した種子層を2cmの厚さで吹付けた。 耐酸性に優れた先駆性肥料木のヤマハギを主体に導入。その他コマツナギ、イタチハギ、メドハギ、外来草本(TF、WLG)を配合。 |
§ 経過
平成15年4月施工
1年後(平成16年8月)
3年後(平成18年6月)